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zoom RSS 余計なことは教えない 一次方程式編

<<   作成日時 : 2016/08/21 22:44   >>

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一次方程式で以下のような間違いをしてしまう生徒がいる。

A 【3x+2=14】→【3x=14+2】
B 【3(2x+4)=10】→【3*2x=10−4】
C 【3x=12】→【x=12/(−3)=−4】
D 【3x+7+2x=20】→【3x−2x+7=20】



一次方程式は両辺に同じ操作をすることで未知数を求めることが出来る。
やり方によって楽になったり面倒になったりはするが、両辺に同じ操作をしている限り、間違った解に行き着くことはないはずである。

例 【3x+2=14】
両辺から2を引く→【3x=12】→両辺を3で割る→【x=4】
両辺を3で割る→【x+2/3=14/3】→両辺から2/3を引く→【x=4】



では、A〜Dのようなミスはなぜ生じるのか?
これらをもう少し詳しく見てみる。

A 両辺から2を引くべきなのに、左辺から2を引いて、右辺に2を足している。
B 左辺の括弧内の4を引いて、右辺から4を引いている。
C 両辺を3で割るべきなのに右辺を−3で割っている。
D 左辺だけを式変形しているのだが、【3x+7+2x】→【3x+2x+7】とすべきを【3x−2x+7=20】としてしまっている。

実はこれらはすべて、ある余計なことを教えた結果誘発されたミスである。
その余計なこととは「移項」である。

中学1年の数学教科(書学校図書)では、

x−9=3
x=3+9

2x=6+x
2x−x=6

を例示して、
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
等式では、一方の辺にある項を、符号を変えて他方の辺に移すことができる。
このような操作を、移項という
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
と述べている。

しかしやっていることは両辺に同じ操作をするということである。「移項」などということをわざわざ教える必要はない。余計なことを教えることで、ミスを誘発してしまう。

■「項を移動させる」という考えに陥ることで誘発されるミス

【x−9=3】→両辺に9を足す→【x=3+9】
単に両辺に9を足しただけのことである。しかし「移項」を教えることで、「項の移動」と見ることになってしまう。そうすることで、AやBのミスが生じる。

A 【3x+2=14】→【3x=14+2】
B 【3*(2x+4)=10】→【3*2x=10−4】

Aは、左辺の「2」を符号を変えないでそのまま右辺に移動してしまっている。
Bは、左辺の括弧内の数字を取り出して右辺に移動させてしまっている。

いずれも、「項を反対側に移動させる」と発想することが原因である。


■「符号を変える」というのを過剰に行ってしまう。

【3x=12】→両辺を3で割る→【x=12/3=4】
この場合も、左辺の「3」が右辺に移動しているように見えるが、この場合は「移項」とは呼ばない。何か特別な名前がついているのかどうかは知らない。
 とはいえこれも「項の移動」に見えてしまう。「移項では符号を変える」というの覚えていると、
C 【3x=12】→【x=12/(−3)=−4】
という誤りをおかしてしまう。

D 【3x+7+2x=20】→【3x−2x+7=20】
このDのケースも、「項を動かしたら符号を変えないとならない」と思ってしまったのが原因である。


これらのミスをなくすには「移項」というのを教えなければいいだけである。

ところがなぜか、中学数学では何の役にも立たないでミスを誘発する「移項」を教えることになっている。なぜそうなってしまっているのか、理由は分からない。

 おそらく今後も、数学教育の専門家の怠慢によって、是非が検証されることもなく惰性で「移項」が教えられ続けるであろう。

自衛策として、一次方程式を解くには、『移項』などというのは全く意識しないで、両辺に同じ操作をして未知数を求めるようにすればいい。

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