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zoom RSS 何のために問題を解くのか?

<<   作成日時 : 2016/06/30 23:06   >>

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 学校の授業にしろ自宅での課題演習にしろ、数学の学習のほとんどは問題を解くことに費やされる。しかし、問題を解くことはあくまで手段であり、本来の目的は数学を理解することである。

 とはいえ、適切な問題に適切に取り組むのであれば、問題を解く際に、「この問題を解くのは理解のため」と意識する必要はない。問題を解くことを目標に努力していれば自然に理解が深まることになる。

 しかしながら現在の学校教育においては、カリキュラムの不備や教える側の認識不足もあり、適切な問題が出されず、問題を解くことが理解につながっていないケースが多い。


 例えば「3+2という問題しかテストに出さない」と宣言して、その通りに実行するなら、足し算の概念を理解しないでも、さらには数字の意味すら知らなくとも、とにかく「=5」と書くことだけを覚えればいいから、正解が書けても「理解している」とみなすことは出来ない。

 勿論これは極端な例だが、一般に問題のパターンが限定されていればいるほど、問題を解く側は、理解することよりも、その問題パターンに特化した解法パターンを覚えようとしがちになる。これでは、正解したからといっても理解しているとは言えない。

 現在の算数・数学教育では、単元が細かく分かれていて、各単元ごとでの問題パターンが限定されている。その結果、教師は「その単元に出てくる問題の解き方」を教え、生徒はそれを覚えることになってしまう。

 例えば、速さの概念は微積分や物理につながる重要なものだが、学校でよく教えられている「はじき」「みはじ」は、概念の理解なしに答えを出すだけのものである。「はじき」「みはじ」を覚えてしまうと、その後、微積分や物理を学習する時に困ったことになる。


問題を解くことの本来の意義
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◆正解できるかどうかで理解度がわかる。
◆問題を解く過程で試行錯誤することにより理解が深まる。
◆正解するためには、理解しなければならないので、理解するように努力する。
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算数・数学教育の実情
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◆出題パターンが限定されているので、理解していなくても、正解できてしまう。
◆問題のパターンごとに公式・解法に当てはめるだけなので理解につながらない。
◆問題を解くために、理解ではなく、公式・解法の暗記に努める。 
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高校数学あたりになると、問題のパターンも多様となり、解法を覚えるという勉強法は通用しなくなる。

高校になり急に数学がわからなくなったとしたら、

■それ以前の中学時代から実は理解していなかった。
■解法を覚えるという間違った勉強法をしてきた。

という可能性が高いので、勉強法を改める必要がある。







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